2009年03月05日

トランスヒマラヤ密教のあらましU 仲里誠詰

光線(レイ)とは何か
 宇宙(コズモス)には七つの偉大なる光線が存在する。我々の太陽系ではその内の一つの光線(レイ)だけが働いている(光線とはここではエネルギーの一種と思えばよい。エネルギーについては後述)。
 しかし、それは七つの副光線に分かれていて、それがここでいう七光線を構成している。この七光線を太陽ロゴス(神)は、あらゆる存在の基礎として「操(あやつ、ルビ)」って、太陽系宇宙内の尽きることなき、様々の態様(たいよう)の基礎としている。
 この七光線は七つの回路(チャンネル)と言ってもよく、これらの回路を通して太陽系内のあらゆるものに、七つの顕著な特徴が流入している。したがってこれらの光線の影響を受けるのは人類だけではなく、自然界の七つの王国(下から進化の順に、第一クラスのエレメンタル王国、第二クラスのエレメンタル王国、第三クラスのエレメンタル王国、鉱物王国、植物王国、動物王国、人間王国、第三クラスの霊的王国〔即ち、ハイラーキー〕、第二クラスの霊的王国、第一クラスの霊的王国)に及ぶからである。(ちなみに、エレメンタルとは、地、水、火、風の四大を進化の場とするいわゆる精霊たち、即ち、英語でいうグノーム、アンダイン、サラマンダー、ズィルフの類い。アイルランドには妖精の霊視る者と妖精の物語が多い)。
 霊的王国とはブラヴァツキーの説明によれば、神の、乃至あまねく遍在する、想念と意志との媒体であり、大自然に「自然法則」を与え、それでいて自も、彼らよりも更に高次の存在によって課せられている法則(複数)に従っている、偉大なる存在者たちのことである。もっとも、ブラヴァツキーのこの七つの王国(彼女はそれを「生命の梯子」と言っている)では、我々の言うハイラーキー(大師方ご自身は魂の王国と言っている)については明確な言及がなく、むしろ人間の王国に含めている印象を受ける。そうだとすればこの分類は正確とはいいにくい。専門家のご教示を乞う。
 全太陽系宇宙を通じて、どのような進化の段階にあろうと、この七つの光線(レイ)のいずれかに属していない、または属していなかった、さらにまた未来において属しない存在は何ひとつない(詳しくは進化の項で説明)。
光線(レイ)の種類

 側面(アスペクト)の光線とその特徴
   1、第一光線―力、意志、目的
   2、第二光線―愛、叡智
   3、第三光線―積極的、創造する智慧、属性(アトリビュートゥ)の光線(副次(レッサー)光線)
   4、第四光線―葛藤を通じての調和
   5、第五光線―具体的科学または知識
   6、第六光線―理想主義または献身
   7、第七光線―秩序または儀式の魔術
 
 人間は基本的には次の五つの光線(レイ)の現われである。
   1、魂(高我)の光線
   2、低我(次の3、4、5、の総体)の光線
   3、メンタル体を支配する光線
   4、アストラル体を支配する光線
   5、肉体を支配する光線
 (各体と魂とについては後述。各体の光線とその組み合わせについては巻末の文献を参照されたし)。
-とんぱ創刊号より-
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2008年11月23日

トランス・ヒマラヤ密教のあらまし1-仲里誠詰

 トランス・ヒマラヤ【注1】密教とは、専門的には、後述の霊的ハイラーキーによってH・P・ブラヴァツキー(一八三一―一八九一)に啓示された神智学(A)と、そのあとアリス・ベイリー(一八八0―一九四九)に啓示されたアリス・べイリー叢書の中の『チベット人の教え』(B)との総称である(ちなみにトランス・ヒマラヤとは、ヒマラヤ山脈の「向う」という意味で、ヒマラヤ山脈の「こちら」をスィス・ヒマラヤという)。
 (A)の主著『秘教』(シークレット・ドクトリン、ルビ)は八ツ折り大判の上巻六七六頁、下巻七九八頁、合計一、四七四頁(日本語に翻訳すれば合計恐らく三千頁、しかも詳しい注釈が必要)。その前身ともいうべき『ベールを剥がされたイシス[古代エジプトの豊穣と受胎の女神]』は上巻六二八頁、下巻六四0頁、合計一、二六八頁にも及ぶ。彼女の他の著書『神智学への鍵』や『ヒンドスタンの洞窟とジャングルより』の他全一三巻(総索引を含めれば一四巻)に及ぶ著作集は別として、『秘教』だけでもその内容は、いかなる顕教をも遥かにこえた高度の内容であり、しかも複雑多岐にわたり、サンスクリット、チベット語、ヘブライ語、ラテン語、古代ギリシャ語などが頻出する。 トランス・ヒマラヤ【注1】密教とは、専門的には、後述の霊的ハイラーキーによってH・P・ブラヴァツキー(一八三一―一八九一)に啓示された神智学(A)と、そのあとアリス・ベイリー(一八八0―一九四九)に啓示されたアリス・べイリー叢書の中の『チベット人の教え』(B)との総称である(ちなみにトランス・ヒマラヤとは、ヒマラヤ山脈の「向う」という意味で、ヒマラヤ山脈の「こちら」をスィス・ヒマラヤという)。
 (A)の主著『秘教』(シークレット・ドクトリン、ルビ)は八ツ折り大判の上巻六七六頁、下巻七九八頁、合計一、四七四頁(日本語に翻訳すれば合計恐らく三千頁、しかも詳しい注釈が必要)。その前身ともいうべき『ベールを剥がされたイシス[古代エジプトの豊穣と受胎の女神]』は上巻六二八頁、下巻六四0頁、合計一、二六八頁にも及ぶ。彼女の他の著書『神智学への鍵』や『ヒンドスタンの洞窟とジャングルより』の他全一三巻(総索引を含めれば一四巻)に及ぶ著作集は別として、『秘教』だけでもその内容は、いかなる顕教をも遥かにこえた高度の内容であり、しかも複雑多岐にわたり、サンスクリット、チベット語、ヘブライ語、ラテン語、古代ギリシャ語などが頻出する。

 (B)の主著『宇宙の火』は同じく大判の一二八三頁(『秘教』の続編)で『秘教』よりも更に難解。その他の『チベット人の教え』一八巻(他にアリス・ベイリー自身の著書五巻)(全一八巻を合計すれば一万頁に近い)は神智学の内容を水平の方向に拡げ、垂直の方向に高め、かつ深めている。
 両者の情報量たるや膨大というも「愚かなりけり」、であり、その両者を本稿の中で紹介することは、誰が試みるとしても到底不可能である。
 故にここでは、トランス・ヒマラヤ密教の、基礎と思われる部分を筆者なりに素描するにとどめる。

 地上におけるすべての制度には目的がある。目的を達成するために計画(プラン、ルビ)がある。計画を遂行(すいこう、ルビ)するために種々の役割と担当者とがいる。目的とプランとは最高の策定者より、各段階の責任者に伝えられる。
 その制度の中にある人々にとってその計画(プラン、ルビ)は遵守すべき法則である。たとえば、各レベルの教育制度について見れば、大学院、総合大学、単科大学、職業専門学校、高等学校、中学校、小学校、幼稚園ごとに教育目的が設定され、教科科目、教育年限が定められ、その担当者である教師や生徒たちにとって、学科の授業と学習とは従うべき法則である。役割(担当)という角度から見れば、それは職階制度(ハイラーキー、ルビ)である。
 ここで、飛躍するようであるが、目を宇宙に転じてみよう。太陽系宇宙の全惑星は太陽を中心として自転と公転をくり返しつつ、しかも遠心力と求心力とのバランスを正確に保ちつつ整然と運行している。当然その背後には計画(以下プラン)と目的とがなければならぬ。宇宙は、かつてドイツの哲学者アルトゥール・ショーペンハウエル(一七八八―一八六0)が主張したような盲目意志によって支配されているのではなく、明らかに意志(目的をもち、計画(プラン、ルビ)をもち、計画(プラン、ルビ)を執行し、また執行させる力(パワー、ルビ)をもつ)のもとに運行している。
 このプランは地球だけでなく、我々が目にすることのできる太陽系内のあらゆる惑星全体、他の太陽系及びその太陽系外の天体ごとにある。
 地球に関していえば地球に関するプランは、後述するように太陽司神(ロゴス、ルビ)、そのハイラーキーを通じて地球司神(ロゴス、ルビ)へ、地球ロゴスよりシャンバラへ、シャンバラより霊的ハイラーキー(略してハイラーキー、正式には霊的ハイラーキー、秘められたハイラーキーとも言う)へと伝えられ、こうして神の経綸(けいりん、ルビ)の実現への努力が、予定されたゴールに達するまで、地球上に初期の動物人間が出現して以来、遥かなる未来にわたって展開してゆく。地球惑星上のプランは、或る意味では人類のためのプランが中心である。
 ゆえに、シャンバラとハイラーキーと、人類とが地球惑星上の三大センターである。この霊的事実を、トランス・ヒマラヤ密教を学ぶ人はしっかりと心にとめておかなければならぬ。

 シャンバラ


 約一八五0万年前(レミゥリア根本人種期の中期)に地球に大いなる事件が起きた。即ち、太陽神(ロゴス、ルビ)の王座(みくら、ルビ)の前の七司神(ロゴス、ルビ)の一人である地球ロゴスが物質体(厳密には、エーテル体)を現じてこの物質惑星(注・物質惑星とは惑星の一番外側が濃密な物質でできているという意味。詳しくは後述)に降臨されたことである。この方を世界主と申し上げ、聖書では「日の老いたる者(エインシャント・オヴ・ザ・デイズ)」といわれている。ジュアル・クール大師は次のように述べておられる。「我々はサナート・クマラの中に生き、動き、存在しており、そのオーラの圏外に出ることはできない………」と。
 世界主は^地球人類の進化を早め、_地球の霊的ハイラーキーを創設し、`地球惑星の霊的統治を引き継ぐために到来されたのである。その際百四名(サナト・クマーラご自身を含めると百五名)の補佐役のクマーラ方【クマーラとは統治者の意味の由】も引き連れて来られたのであるが、現在は三名のクマーラ方が留任しておられ、他の方々は任務を終えて他の天体に移られた。現在のクマーラ方は仏陀の位にあってプラティエカ仏陀、(訳して行動する仏陀)といわれ、遥かなる未来(即ち、地球の人類が水星に移ってそこの住人になつたとき)に三名の世界主となる。
 世界主は全世界機構を動かす力であり、神の意志の権化である。その意識は地球上のあらゆる生命を包含する。主は高次のフォーハット(霊的意味における電気力)を揮い、もろもろの宇宙力をも操作することもできるので、必要によっては破壊の働きもなさる。
 金星から来られた主方は他の名前たとえば「炎の主」、「火の霞の子ら」、「火の子ら」とも呼ばれる。これらの「炎の主」方が地球に到来することによって、地球上の生命体は次のような影響を受けた―。
 ^ 人類――当時の自然の第三王国である動物は比較的高い進化の状態にあって、動物人間(アニマル・マン、ルビ)が地上を占有していた。強い肉体、一応整ったアストラル体(即ち、感覚と感情を司る体)を持ち、将来はメンタル体の核となるはずの、識心(マインド、ルビ)の未発達な胚種が潜んでいる存在であった。そのまま自然の流れに彼らを任せばいずれは人間界に移り、自我意識をもった、理性的存在にはなるであろうが、その過程がいかに遅いものであるかの一例として、ジュアル・クール大師は、南アフリカのブッシュマン、セイロンのヴェダー人、「毛深い」アイヌ人たちを挙げている。
 惑星ロゴス、その映現(権化)である世界主は、この動物人間の中の識心(マインド、ルビ)の胚種を刺激し、(エーテル体と物質体とより成る)肉体、アストラル(即ち、感情)体、および識心(マインド、ルビ)の初期の胚種とが刺激され、調整されて「低我」(後述するように、肉体・エーテル体、アストラル体、メンタル体の複合体)が形成され、さらに霊的発達を展開してゆく、第四王国即ち、人間王国が出現したのである。
 進化の自然の成り行きに任せば、われわれ人間は現在の第四環(後述)においては感情体即ち、アストラル体の発達、次の第五環においてやっと識心(マインド、ルビ)の発達に専念しなければならない。しかい前記の聖なる刺激によって、一環期分だけ進化が早まり、現在の第四環ですでに知性がかなり発達し、周知のように二十世紀直前の今日では幾何級数的に発達している(しかし、次の第五環の最盛期における平均的な人々が持つことになっている知性に較べれば全く物の数にも入らぬほどであろう)。
 以下シャンバラの創設が各王国に及ぼした影響を、ジュアル・クール大師は、抽象的表現であるために我々には理解しにくいけれども、次のように略述しておられる。
 ^ 鉱物王国では、若干の鉱物或いは元素が刺激を受けて放射性元素となり、それが鉱物王国との間の大きな隔たりに橋を架ける方法となった。
 _ 植物王国でも或る神秘的な化学変化が起きて、植物王国と動物王国との間の橋渡しの過程を促進した。
 各自然の王国は、同王国を構成している一つが放射性を帯びるようになった時に王国同士がつながることを、いずれ科学者たちは認識するであろう。」【「はどこに?
 『神智学大要』第五巻、一四0頁によれば、「炎の主方は進化を助けるご計画の一つとして、金星からいろいろなものを地球の、自然の諸王国に持ってこられた。人間に特に望ましい食料として小麦をもたらし、蜂と蟻ももってこられた。蜜蜂は人間の食事と栄養と楽しみをふやし、花の受精を助けて植物界を改善するためである。(中略)人間は後になってこれらの輸入物を模倣しようとしてきたが大した成功は収めていない。蜜蜂を模倣して我々は雀蜂、似我蜂(じかばち、ルビ)を創り出し、蟻をまねて白蟻や元の蟻との見分けがほとんどつかない奇妙な羽蟻まで産み出した。小麦に精一杯似せたのがライ麦であり、小麦と他の土着の植物とをかけ合わせてできたのがオート麦と大麦とである」。
 余談になるが、蜂蜜(とミルク)については、モリヤ大師は、アグニ・ヨガ叢書の『同胞性(ブラザフッド)』の一四八項(七八頁)で次のように仰せられている。「人々は古い療法や薬剤を利用しないで、空(むな、ルビ)しくも新しい療法や薬剤を求めている。ミルクや蜂蜜さえ十分には用いられていない。然るに、進化によって自然と改良された植物界の産物ほど有益なものが、他にあるだろうか。ミルクと蜂蜜とはあらゆる種類のものを摂取すべきであるし、(それを)合理的かつ科学的に用いれば病いの最良の予防になる。肝心なのは、ただ単にミルクを飲み、蜂蜜を食するというのではなく、第一に、いかなる種類のミルク、いかなる種類の蜂蜜であるかを考えることである。治療効果のある薬草(ハーブ、ルビ)でいっぱいの場所に棲息している蜜蜂からとれる蜂蜜が最良である、と考えるのが正しい。蜜蜂たちはハーブのエキスの偶然の組み合わせを運んでくるのではない。大自然の智慧が蜜蜂に、特定の性質の蜂蜜に注意を向けさせていることが肝要なのである。
 その上、野菜類にしてもその多くはよく調べる必要がある。人々は物を原始的に見て、「良い、悪い」とか「新鮮とか傷んでいる」とかと言って満足している。さらにまたそのうえ、品物のサイズが大きければ気をよくするが、実はサイズを人工的に大きくすればその質が低下することを忘れている。このような考え方さえ今では見失われてしまっている。活力を発達させるにあたって、そのエッセンスは自然のすべての王国から抽(ひ、ルビ)き出すべきである。
 同書の二〇一項(一〇六頁)でも次のように戒められている。「最良の治療効果のあるものがしばしば無視されている。ミルクと蜂蜜とが栄養に富むものであると考えられてはいるが、それが神経系統の調節剤(レギュレイター、ルビ)であることは全く忘れ去られてしまっている。ミルクや蜂蜜は純粋な形で用いれば、貴重な、根本的(プライマリー、ルビ)エネルギーを内包しているのである。この特質は精密に保持されなければならない。然るに、ミルクの殺菌・消毒や蜂蜜の特殊の加工は、その最も貴重な特性を奪ってしまう。栄養が大事であるという考え方は残っているが、その基礎的な価値は消滅する。
 これらの産物をその純粋な状態で用いることは、まことに不可欠なのである。ゆえに、動物や蜜蜂は健康な状態に保たなければならない。しかし人工的な浄化はすべてのその直接の有用性を破壊する。
 昔からの知識が乳牛を神聖な動物として守り、蜜蜂についても魅力的な伝説を編み出した。しかし時がたつにつれて人々は、まず第一に彼らに与えられた治療薬に対する尊重の念を失ってしまった。治療の古い手引書(マニュアル、ルビ)では、治療剤はひとつひとつ有用性と無害という点から調べられたものであるが、ミルクと蜂蜜と麝香(じゃこう、ルビ)とは、純粋であれば何ら害はない。他にも植物界の(多く)にある有用な治療剤を指摘することは可能であり、その中に備わっている、いわゆるヴィタミンを越えて、(しかも)ヴィタミン以上の基本的エネルギーが失われていない純粋な状態の場合が最善である。人参や大根や苺のジュースは生で純粋な状態が最良である。ゆえに古代の聖哲(リシ、ルビ)たちが、これらの健康に良い産物を食して寿命を全うされたことが理解されるであろう。」
 a 世界における最も強力な力(フォース、ルビ)は、第1光線即ち、意志と力(パワー、ルビ)との光線でありシャンバラから世界に注がれている。……人類の歴史の中でこのシャンバラ・エネルギーが(D・K・大師によれば)出現してその存在を感じさせたのは二度である、即ち、
 ^ 記述の通り、古代レミゥリアにおける人間の個霊化の時。
 _ アトランティス時代に「光の主たち」(霊的ハイラーキー)と「物質の主たち」(人類の霊的向上をあくまで阻止し、人類を物質的、肉体的欲望、利己主義等に引きずりこもうとする。一言(ひとこと、ルビ)でいえば、邪悪の勢力)との間に大いなる戦いが行われたのであるが、「光の勢力」が不利に陥った時、である。
 この聖なるエネルギーが今(原書の出版は一九四九年)シャンバラから流れ出ている。……それは人類の意識に或る根本的(ラディカル、ルビ)な、重大な変化を生み出す神の意志である。それは生(せい、ルビ)に対する人間の態度を、かつまた、生きることの霊的な、秘められた、主観的、本質的要素の把握を、完全に変えるものである。愛という第二光線とともに、人類をあの途方もなく重大な局面、即ち、初めから秘められてきたあの古代よりの秘密(ミステリー、ルビ)【各種のイニシエイションを通じて啓示される秘教(イニシエイション、ルビ)】に人類を参加させるのもこの力(フォース、ルビ)である。
 この第一光線のエネルギーを行使することは必然的に、初期の段階では、破壊を意味するが、それは再建と更生とのためである。シャンバラの主は、この危急の時、生命の側面を愛し、プランを理解し、人類を愛するがゆえにこのダイナミックなエネルギーを送って下さりつつある。それは形態(後述のように旧体制、古い文物などの他、旧勢力と新勢力との間に行われる戦争における軍隊などを意味する場合もある)を破壊し、神の(したがって人間の―筆者注)生命の自由な表現を否定するもろもろの唯物的体制や組織に死をもたらす。これらの体制や組織は、新しい文化を否定し、来るべき文明の種子の生長を妨げるからである。……もしも人々に利己的な偏見がなく、皮相的な判断をすることなく、眼識に曇りがなければ、世界の主要な国々で起きていることの背後を洞察し、新しい、より良き状態が次第に生じつつあり、愛着されてはいる、がしかし、徐々に朽廃しつつある諸体制が消え去りつつあるのに気づくであろう。しかし、シャンバラのエネルギーは一般の人々にとっては新しく、未知なために、その何たるや――神の意志の新しい、強力な、実証――を知ることは困難である。
 ……この時期におけるハイラーキーの問題はシャンバラとハイラーキーとのエネルギーを賢明かつ適切に融合させ、破壊を調整して建設という考え方を前面に押し出して、第二光線(愛)エネルギーの、建設・復興の力を作動させることである。したがってこの場合、シャンバラ・エネルギーはハイラーキーのエネルギーのために道を整えるものである。実は、それは劫初以来そうなのだが、ハイラーキーの周期(サイクル、ルビ)(複数)が、シャンバラのエネルギーと一致しなかったからである。しかし時が進むにつれてシャンバラ・エネルギーの衝撃はもっと頻繁に起きるであろう。それは人々のそれに耐える力が発達してゆくからである。これまでシャンバラ・エネルギーを人類にそのまま適用することは余りにも危険であった。前述のレミゥリア時代の危機の際を除けば、その結果は破壊的に終わったからである。ゆえにその働きの対称は全くといってよい程ハイラーキーに限られてきた。ハイラーキーのメンバー方はそれを扱い、正しく同化し、それを人類の利益のために行使する能力をお持ちだからである。現在、ハイラーキーの仲介を得ずに、シャンバラ・エネルギー放出の頻度と周期とその衝撃(インパクト、ルビ)を人類に受けさせる実験が試みられつつある。しかし、それは時期尚早で流産ということになるかもしれない。問題はまだ決着には至らないが、シャンバラの主(世界主)とその介助役の方々(既述のクマーラ方)は、それを見守っているハイラーキーのメンバー方の援助もあり、初めのうちは失敗があっても失望なさることはない。人類のシャンバラ・エネルギーに対する反応は意外にも良好なのである。この面では多くの成功をおさめているが、その結果は知識人たちにははっきりとは見えていない。というのは、彼らは破壊的な面以外は何も見ようとはしないし、彼らのこれまでの感情や欲望やさまざまな心の想いが深くつながっている形態(文物やもろもろの体制―筆者注)の消滅を、見ようとしないからである。彼らは(新体制などの―筆者注)建設の働きと、真の創造の業(わざ、ルビ)を今なお見ることができずにいる。ニュー・エイジにおける人類の神殿(新しい神殿即ち、新しい思想、文化、文明、体制―筆者補注)が急速に立ち上がりつつある。しかし、その輪郭は見えない。人々が自分の個人的或いは国家的な自利中心の見方や、個人的或いは国家的な本能や衝動に全く没しきっているからである。
 シャンバラのお働きに対する大方の反応の特徴は、恐怖と、憎悪と分離とが発する(目に見えない)力(フォース、ルビ)に対する、悲しいまでに発達した敏感さ、とである。ここかしこの、ほんの僅かばかりの人々が未来のヴィジョンを真に掴んでおり、進行している事態をよく理解し、出現しつつある計画(プラン、ルビ)の美を正しく見ている。ハイラーキーのメンバー方が一緒に働けるのは、この僅かばかりの人々なのである。なぜなら、彼らは(たとえ理解に欠けてはいても)他の人々に対する悪意や憎悪を抱いていないからである」。
 霊的ハイラーキーについてもそうであるが、特にシャンバラについて、今日の人類が理解しうる範囲内で詳細に情報を公開して下さったのは、ジュアル・クール大師である。ここにはそのほんの一部を紹介しただけであるが、初めて学ぶ者にとって難解の感は否(いな、ルビ)めない。
 しかし、次項の霊的ハイラーキーの紹介と相俟(ま、ルビ)って、不十分ながらも人類は地球上にその姿を現して以来神(ここでは太陽系宇宙の根源である太陽司神(ロゴス、ルビ))の経論(プラン、ルビ)のもとに、金星から到来された世界主(サナト・クマーラ)を首長とするシャンバラと、そのいわば.執行機関である霊的ハイラーキーとの霊導を受けていること、逆に言いかえれば、人類の背後(過去、現在及び未来)には太陽系宇宙規模のハイラーキー(担当の階層)が拡がっていること、後出の進化の項で詳述するように、この方々もまたすべて進化してより高位のお仕事についてゆくこと、人間及び文字通り、生きとし生けるもの、後述するように全天体さえをも含めて、ありとしあらゆるものが進化してゆくこと、そしてその舞台は太陽系内のもろもろの天体、さらには類推すれば銀河系宇宙に及び、これらの天体はすべて進化と奉仕との場なのである。そのことは後述の「進化」の章においてより明瞭となるであろう。
 (附記)シャンバラは記述の通り、一八五0万年前に、濃密な物質界ではなく、不可視、不可触の第二エーテル界(後述)に創設されており、従ってサナト・クマーラ及び補佐のクマーラ方が現じておられる体は、肉体ではなくエーテル体である。
 約一七00万年前に、濃密な物質界に秘教(ミステリーズ、ルビ)のための組織と、いうなれば、本部とを設立し、濃密な物質体即ち、肉体を現じて働き、急速に目覚めつつある人類の必要を充たすべき大師方とチョハン(大師の一ランク上の方)方とを配することが決定された。……
 シャンバラの最初の前哨機関は初期のIbez(正確な発音は不明、ここではイベズとしておく)神殿であった。それは南アメリカの中央に建設され、その複数の支部のうちの一つは古代マヤ文明の中に見いだされる(ということは、現代人も驚くほど堅牢にして精緻な遺跡及び、正確な天文観察台などに見られる南米の古代マヤ文化やインカ文明は、当時の王(キング、ルビ)にして僧(プリースト、ルビ)であった大師方のご指導のもとに築かれたことを意味する。……
 第二番目の枝分かれは後になってアジアに設立され、ヒマラヤと南インドとの大師方がその代表でいらっしゃる、もっともそのお仕事は前者とはかなり異なってはいる。
 現代よりもずっと後世において、数々の発見がなされ、ハイラーキーの古い形が実在していることが明らかになり、古代の記録や記念碑などの幾つかは地上発見され、その多くは地下の秘められた処で日の目を見るであろう。カルデアからバビロンに至り、トゥルケスタンから中国の東北地方にのび、ゴビ砂漠を含む地帯における中央アジアの秘密(複数)が発掘されるにつれて、イベズ神殿の神官たちの初期の歴史がおのずと明らかにされることになっている。
ハイラーキー

 ハイラーキー(正確には霊的ハイラーキー、秘められたハイラーキーともいう。前述のように、ハイラーキーとは地位や職務の階層のことで、全宇宙の働きは、既述及び後述のようにこれらのハイラーキーによって成り立っている)。
 後述の第五イニシエイションを含めてそれ以上のイニシエイションを受けた大師(正式には叡智の大師)によって構成され、それぞれの特質(専門的には光線と呼ばれる)によって三大部門に分かれる。
 ハイラーキーのメンバーは、現在では全面的に地球の人類より補充されるが、過去の周期(サイクル、ルビ)においてはそうではなかった。

 その構成とメンバーを略示すれば次の通りである―

太陽ハイラーキーと地球のハイラーキーとの系統図表

太陽ハイラーキー
 
太陽ロゴス(神)
 太陽神の三位一体
 泄メc…意志
 子……愛―叡智
 。聖霊……積極的知性

 七光線(レイ)
 主要三光線
 副四光線

 汕モ志又は力   愛―叡智   。活動する智慧

             4、調和又は美
             5、具体的知識
             6、献身又は理想主義
             7、儀式の魔術


   地球ハイラーキー
シャンバラ
         サナト・クマーラ(世界の主、日が老いたる者)
  三人のクマーラ(行動する仏陀)
                1   2   3             
  (三主要光線と四副次光線の具現)
           三人の部門長          
 ハイラーキー

 意志の面     愛―叡智の面     智慧の面
 マヌ      キリスト    マハー・チョハン
      (世界教師、菩提薩陀、弥勒菩薩)
 ジュピター大師   (文明の主)
 モリヤ大師  ヨーロッパ人である大師 ヴェニス人である大師
        クート・フーミ大師  セラピス大師
       ジュアル・クール大師 ヒラリオン大師
                    イエス大師
                   ラコーシ大師
          四等級のイニシエイト
      (後述のイニシエイションを受けた方々)
          各段階の弟子
          試補の途上の人々

   あらゆる発達程度(レベル、ルビ)の平均的人間

                         つづく。            
              (とんぱ創刊号より/出帆新社)     
 
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